建築を志すということ

アールスタジオ

株式会社アールスタジオ代表取締役山田隆一でございます。
アールスタジオは令和５年６月に新築住宅ご契約100棟の節目を
迎えることができました。お施主様はじめ、関係協力業者様
本当にありがとうございます。

先日、私が建築を志したきっかけの一つである場所に行くことができました。
その場所は、私が幼いころ住んでいた東京都目黒区にある「円融寺」さんの
釈迦堂です。40年以上ぶりに参拝させていただいたのですが、この釈迦堂
の逸話が建築の道へ導いてくれたのではないかと思っています。

その逸話を少しだけ紹介させてください。
この釈迦堂は室町初期に創建され、戦後に大規模な復元修理した際に、屋根裏の
一番奥の柱から文字が発見されます。
その文字はたった一言「我が手よし　人見よ」
当時の棟梁の名前も年代も書かれていなく発見された当時は
「歴史に自分の名前を残せたのに。せっかく自慢しておいてうかつな棟梁だ」
という声が聞こえたそうです。

そこから30年たったある日、当時復元修理を担当した棟梁がご住職に
「実は釈迦堂の屋根裏には、もう一つ文字が刻まれている」と告白します。
その文字は「その手よし　我は見たり」
そうです、その担当の棟梁が復元修理の時に刻んだ文字だったのです。
刻んでから30年後にご住職に伝えたそうです。

室町時代の棟梁と復元修理した棟梁が600年以上の時を超えて交わした
手紙です。
きっと室町時代の棟梁はこの返事を待つために屋根裏の一番奥にひっそりと
残したのではないでしょうか。

アールスタジオを立ち上げて１３年。この気持ちをもう一度確認できた
そんな一日でした。

NEXT100を同じ志を持った社員、協力業者様と共に進んでまいりたいと
思います。今後とも株式会社アールスタジオを宜しくお願い致します。